WEBパーソナライズ導入事例~ANAの行動ターゲティングソリューション~
全日本空輸(ANA)旅券予約サイト「ANA SKY WEB」
2008年より全日本空輸は、自社の運営する旅券予約サイト「ANA SKY WEB」に、行動ターゲティングソリューションを導入ました。
具体的な内容としては、今まで会員として登録していた顧客に対しては、興味を持ちそうな旅行先や渡航先をリコメンドするサービスを行なっていましたが、それを非会員(会員登録していない顧客)に対してもパーソナライズ化された情報を提供するとのこと。
サイトを訪れた人の会員・非会員にかかわらず、キャンペーンやおすすめの旅行情報を伝えることができる仕組みになりました。
-実際に「ANA SKY WEB」(https://www.ana.co.jp/)にアクセスしてみる-
はじめてANA SKY WEBにアクセスしました。
表示されているのは季節に合わせた旅行情報です。
検索窓がサイトを開いてすぐ表示されるのですね。絞り込み検索も簡単にできるようです。
適当な項目を入力し、検索をしてみます。
検索結果の「スーパーバリュー」の運賃がずいぶん安いので、ついスーパーバリューについての情報を詳しく知りたくなりました。
というわけでスーパーバリューのリンクから詳細情報をチェック。
一度ブラウザを閉じ、アクセスしなおします。
すると先ほどの検索した出発地・到着地、生き帰りの日程、人数が反映されています!
疑っていたわけではありませんが、再びサイトを訪れたときに自動で検索したい内容が入力されているのはとても楽ですね。
しかもスクロールしていくと、、、
「スーパーバリュー」の旅行情報が、「あなたにおススメ」として表示されています!
これは少し感動しました。
安くて楽しい旅行が計画できそうな予感です。
今回「会員として登録せずに」ANA SKY WEBを利用してみました。
旅行の計画を立てるとき、いつもいろいろなサイトを見比べて何度も同じサイトを訪れることが多いので、過去に検索した履歴が残っていたり、興味のありそうな旅行情報がリコメンドしてもらえると「便利だな」と感じ、そのサイトを気に入って使うようになるなぁ。と思いました。
パーソナライズのシステムについて
上記のパーソナライズ化で導入したのは、(株)アクティブコア(https://www.activecore.jp/)が提供する「ad insight ASP」。
ad insightは、ユーザの閲覧履歴をもとに興味や指向を表すセグメント情報を収集し、それらを自動分類します。
それによって、Webサイトに最適な広告を表示させる事を実現する配信システムです。
従来の手法では対応できなかった範囲までユーザの行動属性の最適化を図り、広告の効果測定をサポート、顧客獲得までフォローアップしてくれるマーケティングプラットフォームです。
ANA SKY WEBでも、サイト内の空席照会機能で選択された出発地およびIPアドレスからサイト訪問者のアクセス地を識別。
合わせて、国内ツアーや海外ツアーのページ閲覧履歴を情報として管理。
サイト訪問者が興味を持ちそうな旅行先や渡航先を分類して、ユーザーにぴったりの情報を提供してくれます。
参考にする情報は、エリア情報、閲覧履歴のほか、サイト訪問者の流入キーワード、訪問回数、閲覧ページのカテゴリ、各種属性情報などです。
ANA SKY WEBの今後の展望
このパーソナライズ化によって、非会員であっても、閲覧履歴やIPアドレスなどの情報から行動ターゲッティングを行って、マーケティング活動に役立てるそうです。
実際にサイトを利用してみて、「入力・検索せずとも」自分の意図している情報が先回りして提供されている状態は、ユーザーの手間を1ステップ省き、スムーズな購買体験につながると実感しました。
今後のWEB上で買い物をする際などにパーソナライズ化が整備されていたらより快適に買い物をできることでしょう。
逆をいえば、WEBショップを運営するにあたって、パーソナライズされているかどうかが大きな売り上げの軸となる時代に入ってきているのだと思います。